フレーバー香気分析

Top Downloaded Paper 2018-2019 受賞

 総合研究所 宮澤 和らの論文*1)が香料分野の学術雑誌である「Flavour and Fragrance Journal」において、オンライン公開後のダウンロード数上位10%に送られるTop downloaded paper 2018-2019*2) を受賞しました。

 本研究成果は第58回香料・テルペンおよび精油化学に関する討論会において第12回ベストプレゼンテーション賞(TEAC2014)を受賞しました。

 

*1)論文名「Synthesis and odour evaluation of novel sulfur-containing cyclic acetals」
Flavour and Fragrance Journal 2019, 34, 43-51.掲載

*2)2018年1月から2019年12月の間に掲載された論文の中で、オンライン公開後12ヶ月間のダウンロード数が上位10%である論文が対象

 


 含硫化合物の多くは極微量の添加で強力な効果を発揮する有用な香料化合物として知られていますが、不安定な化合物も多く香料の経時劣化の原因となることがしばしばあります。本報告では3-mercapto-2-butanoneという肉様香気を有する香料化合物に着目し、アセタール化によって2ヶ所の活性部位(カルボニル基とメルカプト基)を同時に不活性化することで化合物の安定性を向上させることに成功しました。

3-mercapto-2-butanoneと関連化合物の構造