労働安全衛生・健康
基本的な考え方・方針
当社グループでは、「労働安全衛生・健康」について、重要なテーマとして取り組みを行っています。
労働安全衛生・健康推進方針
当社グループは、働く人々の安全衛生の確保および健康の推進がグループにとって重要な責任であると認識しており、以下のとおり労働安全衛生および健康に関する方針を定めます。
- 当社グループの事業において、派遣社員や請負業者等を含めた従業員の労働安全衛生を最優先事項ととらえ、安全でかつ働きやすい環境を確保します。
- 労働安全衛生に関する法令やルールを遵守します。
- 従業員の健康はすべての基本であるという認識のもと、従業員の心身の健康維持および増進を支援します。
- 労働安全衛生および健康推進に関する目標およびアクションプランを設定し、定期的に見直しを行い、職場環境の継続的改善に努めます。
- 従業員との協議および対話の機会を設け、労働安全衛生および健康推進に関して従業員に相談・意見を求めます。
- 従業員に対して、労働安全衛生および健康推進に関する継続的な教育を実施します。
以上、本労働安全衛生・健康推進方針は、長谷川香料グループの取締役会において、2024年11月28日に承認されました。
ガバナンス・リスク管理
推進体制
各事業所に安全衛生委員会を設置し、従業員の身の危険や健康問題を防止するための対策を実施しています。年に1回職場においてリスク評価を行っています。既存の事業だけではなく、新たな設備の導入時など、新規事業開始の際にも、入念なリスク評価を実施し、安全優先を徹底しています。また、年に2回取締役会にインシデントの定期報告を行っています。重大なインシデントが発生した際には、その都度、取締役会に報告し、対応について協議を行います。
安全衛生管理体制図
戦略
事業機会の増大
- 採用応募者の志望度向上と従業員の定着
- 職場環境改善による生産効率の向上
業務上の安全・防災の確保を最優先とした上で、職場の衛生的な整備に努めます。各事業所の安全衛生委員会が、活動方針・計画を策定し、消防法をはじめとした安全と防災に関する法令等を遵守して職場の安全環境と保安防災活動に取り組んでいます。
危険性の特定、リスク評価、事故調査の仕組み
労働災害事故の低減を目標に、各事業所では月1回の安全衛生委員会を開催しています。事故・労働災害の要因分析や対策、疾病休務者の状況を踏まえて、安全衛生活動の審議、情報共有などを行っています。労働安全衛生法に則り設置する安全衛生委員会には、各事業所の管理職および従業員、労働組合代表者、産業医などが参加しています。また、各職場の部署長が従業員の意見を聞きながら、職場作業の危険性の特定とリスク評価を行い、適切な対策を講じています。特に化学物質の取り扱いの危険性や有害性を従業員に周知徹底するとともに、定期的な有機溶剤の作業環境測定を行い、従業員の健康への影響についても評価を実施しています。
重大な事故や労働災害発生時においては、全社横断的な事故調査委員会が設置されます。同委員会に速やかに事故を報告し、原因究明、再発防止策の策定、実行を進める体制を構築しています。 生産工場である深谷事業所では2023年4月に安全管理室を設置し、労働災害を発生させない職場環境の整備を最重要課題として取り組んでいます。全従業員がルールの確認・遵守を徹底するように努めています。
また、厚生労働省の労働安全衛生マネジメントシステム指針に従い、深谷事業所を対象に、自社構築となる労働安全衛生マネジメントシステムを運用推進しています。
2022年9月15日に発生した板倉工場での労災事故を風化させることのないように、9月15日を「安全の日」に制定しました。労働安全に対する意識向上を図ることを目的とし、全従業員が安心して働ける職場環境の整備や労働安全の教育を進めています。
一連のプロセスを改善する仕組み
2023年度までは、全社環境安全委員会の監査により工場の環境安全、労働安全に関する改善すべき事項を速やかに改善し、「是正処置報告書」等にまとめていましたが、2024年度からは、各事業所の安全衛生委員会が主体となり、労働安全についての監査を実施しています。
従業員が危険性を報告する仕組み
深谷事業所では、従業員が各職場で、朝礼や安全懇談会等でヒヤリハットや改善要望を発表し、作業場の潜在的な危険性の認識を全員で共有しています。さらに安全衛生委員会でも審議・リスク低減処置を講じ、他の職場へ水平展開しています。また、各職場で事故・労働災害の原因となる作業の危険予知活動(KY活動)を行い、従業員自身が作業における危険性を予知し、予防措置を講じています。
従業員への安全衛生に関する研修
深谷事業所では、全従業員を対象に安全衛生関連技能講習(雇い入れ時教育、配置転換時教育、フォークリフト技能講習など)を開催し、安全作業に関する従業員の意識向上に努めています。また、作業に必要な資格を取得するための外部講習会へ積極的に参加しています。
従業員の健康管理
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過重労働の防止と産業医の面談
管理職を含めた全従業員の勤務時間を適正に把握し、長時間労働者に対して産業医面談の希望の有無を確認、自らの体調不良等に気付けるよう促しています。 -
健康診断
35歳以上の従業員に対して人間ドックを全額会社の費用負担で受診できるようにしており、積極的な受診を促しています。 -
ストレスチェックの実施
毎年1回ストレスチェックを行い、従業員のストレスへの気付きを促すとともに職場環境改善に活用しています。高ストレスと判断された従業員には、医師面談を推奨しています。また、集団分析結果の報告を部門ごとに実施し、各部署において改善策を策定、実施しています。 -
健康関連情報の提供
健康保険組合が発行している「保険だより」を毎月配付しています。健康診断結果を産業医が確認して、措置の必要な従業員には受診を促します。産業医作成の健康問題や職場環境に関する資料を社内掲示板で周知しています。
指標・目標
当社グループでは2024年度から2028年度までに労働災害件数0件を目標としています。2024年度の労災件数は6件でした。それぞれの事案は発生した事業所の安全衛生委員会で原因の究明と再発防止策の策定を行い、社内イントラネットで公開し全社に水平展開しています。引き続き労働安全衛生の強化に取り組んでいきます。
2024年度の労働災害強度率は0.06(0.0598)で業界平均(製造業)の0.08を0.02ポイント下回っています。
また実績として、業務上死亡者数、休業災害件数、不休災害件数、休業災害度数率、労働災害強度率、職業性疾病度数率等を管理しています。
詳細は「長谷川香料グループ ESGデータブック(PDF)」でご確認ください。