環境マネジメント

基本的な考え方・方針

当社では、環境保全に対する姿勢を明確にする目的で「環境理念」を制定するとともに、その理念の具現化を進めていくために、「環境安全活動方針」及びISO14001に基づく環境方針を策定しています。
環境に関する各種の方針のもと、取締役会が環境マネジメント全体についての監督責任を有し、環境マネジメントを推進しています。

環境保全の考え方・方針

環境理念

長谷川香料株式会社はかけがえのない地球を未来に引き継ぐことが人類共通の重要課題であることを認識し、総合香料メーカーとしての全ての事業活動において地球環境保全に配慮して行動します。

環境安全活動方針

当社では、「環境保全」と同様に、「保安防災」「化学品安全」についても企業の重要なテーマとして「環境安全活動方針」に盛り込み、取り組みを行っています。

環境保全
  1. 省エネルギーの推進
  2. 省資源、廃棄物の有効利用の推進
  3. 臭気対策、環境汚染物質の排出低減
  4. 環境管理体制の充実
  5. グリーン購入の推進
保安防災
  1. 危険物安全対策の推進
  2. 防災安全対策の推進
化学品安全
  1. 化学物質管理体制の整備
  2. 化学品安全対策の推進
ISO14001 環境方針

長谷川香料株式会社深谷事業所、総合研究所は食品香料、香粧品香料、合成香料、食品添加物、食品および香粧品素材などの生産・研究開発を行う総合香料メーカーとして環境との調和の重要性を認識し、社会に信頼される企業を目指します。この実現のため、以下の方針に基づき環境に関する活動を実施していきます。

  1. 省資源、省エネルギーを推進し、地球環境の保護に努めます。
  2. 廃棄物の削減及びリサイクルを推進します。
  3. 適用サイト及び周辺の環境管理を強化し、汚染の予防に努め、地域社会との共生を図ります。
  4. 環境に関する大気、水質等の法律、協定を順守します。
  5. 内部監査等を行い、環境マネジメントシステムの継続的な改善を図ります。
  6. 環境教育を行い、全従業員の環境に関する意識の向上に努めます。

顧客向けの情報開示

CDP、EcoVadis、Sedex等のプラットフォームを通じた情報開示を行うとともに、お取引先からのサプライヤー調査への回答を実施しています。

従業員向け環境教育

環境教育を多面的な方法で実施し、従業員の環境意識の向上に努めています。

社内イントラネットによる教育、情報提供

環境関連ページを社内イントラネット上に掲載し、「サステナビリティレポート」をはじめとした環境情報を提供しています。
2022年度から海外出向者を含む国内全従業員(長期休業者を除く)を対象にSDGs基礎知識に関するe-ラーニングを実施しています。受講後に理解度テストを行い、回答率は100%を達成しました。また、回答結果を社内イントラネットで公開することで、サステナビリティに関する基礎知識向上につなげています。

社内環境セミナー

各事業所の環境安全委員会、教育委員会等が企画して、環境問題に関するセミナー・勉強会を開催しています。要請によりCSR部員が講師を担当した勉強会を一部実施しました。

社外環境セミナー

環境安全業務に携わる者は、専門的セミナー・講演会・展示会などに参加することで、環境関連知識のレベルアップを図っています。

社内教育

新入社員に対する教育を各事業所において実施しています。
また、入社時の集合研修等、従業員に対する社内セミナーにおいて、サステナビリティに関する研修を実施しています。

環境マネジメントシステム(ISO14001)による環境教育

深谷工場、板倉工場及び総合研究所では、ISO14001 環境マネジメントシステムの中で教育・訓練を計画的に実施しています。また、各職場においては「ISO14001 掲示板」を設置して、環境方針、環境推進ポスター、その他環境関連情報を掲示し、環境保全の促進に努めています。

株主への情報開示

当社Webページにてサステナビリティに関する情報を開示しています。

ガバナンス・リスク管理

推進体制

「環境安全管理規程」に基づき環境安全管理体制を構築し、推進しています。また、環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001の認証を深谷工場・板倉工場・総合研究所で取得し、環境管理システムが有効に機能していることを生産部門と研究部門が一体となって確認し、運用しています。
取締役会が、環境マネジメント全体についての監督責任を有しており、必要に応じて、全社環境安全委員会委員長より報告を受け監督しています。

環境安全管理体制図

環境安全管理体制図
1)全社環境安全委員会
  1. CSR部を管轄する管理部門管掌役員もしくは副管掌役員を委員長とし、各事業所の環境安全委員会の委員長、副委員長等で構成されています。環境保全及び保安防災に関する全社的な方針、活動計画などを審議・決定します。
  2. 各事業所の環境安全に関する活動計画・活動実績等の報告を受け、全社的な調整を行います。
  3. 環境安全監査(環境保全/保安防災)の監査員を選任し、各事業所で毎年監査を実施します。
2)各事業所環境安全委員会
  1. 本社、総合研究所、深谷工場及び板倉工場に、それぞれ環境安全委員会を設置し、工場長などを委員長として、本社を除き毎月開催しています。
  2. 全社環境安全委員会で決定した活動方針に則り具体的な活動計画・目標を定めて、環境保全、保安防災に関する活動を推進しています。
3)CSR部
  1. CSR・SDGsに関する基本施策の立案・推進を行っています。
  2. 環境安全活動について総括管理を行っています。
  3. 全社環境安全委員会事務局として運営すると共に、非化石エネルギー転換計画の立案と進捗管理を行っています。
  4. 事務局として環境安全監査を運営し環境安全監査の結果を取りまとめ、戦略会議で報告しています。
  5. 関連情報をサステナビリティレポートや当社Webページ等を通じて開示しています。

ISO14001に基づく環境マネジメントシステム

2001年に深谷工場及び板倉工場において、一般財団法人日本規格協会より環境マネジメントシステム(ISO14001)の認証を取得し、活動してきました。なお、現在の認証機関はDNVビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社となっています。当社の中でも特に環境負荷の大きい生産部門(深谷工場、板倉工場)が協力し、ISO14001のシステムの基本である、PDCAサイクルを回して継続的改善に取り組んでいます。さらに、2012年6月から、総合研究所を適用範囲に追加し、製品設計から環境負荷軽減への取り組みを強化しています。また、中国蘇州工場では、認証が2015年から継続されています。ISO14001の認証は、当社グループの生産及び研究開発拠点9拠点中4拠点において取得しています。(ISO14001認証取得事業所割合:44%)

ISO14001に基づく内部監査

内部監査の実施については、環境マニュアルで規定されている内部プログラムに沿って監査を実施しています。
指摘事項が抽出された場合には迅速に是正対応を行い、他部署にも水平展開することで、継続的な改善を図っています。

全社環境安全委員会による環境安全監査

1997年から全社環境安全委員会が、環境保全と安全対策に関する監査を実施してきました。

2008年以降、監査内容を「環境保全監査」「保安防災監査」及び「労働安全衛生監査」に区分し、きめ細かくチェックする仕組みに変更しました。監査に際しては、それぞれ専門的な監査員を選任し、監査員は環境に関わる法令の遵守、活動の状況、関連施設管理状況等をチェックし、改善事項には改善指摘書を発行します。これに対し被監査事業所では、指摘事項に対する改善計画を作成し、全社環境安全委員会に報告した上で改善を実施していきます。

2023年度は8月に各事業所についてそれぞれ監査を実施しました。結果は全社環境安全委員会で審議後、戦略会議へ報告し、必要に応じて取締役会に付議・報告することとしています。

2024年度より「労働安全衛生監査」については、各事業所の安全衛生委員会が主体となり、実施しています。

戦略

事業機会の増大

  • 気候変動によって生じる社会的ニーズへの対応

施策

  • 法令遵守やリスクへの対応を徹底
  • CSR方針に則り、環境課題を解決し、持続可能な成長戦略へとつなげる

関連施策

  • 戦略会議における長期視点での環境目標検討~決定
  • 全社環境安全委員会での施策の進捗管理、グループ全体への啓発
  • 地球温暖化対策の徹底(環境安全委員会の活動を通じたエネルギー消費量・GHG排出量の削減、省資源、廃棄物の堆肥化を通じた有効利用)
  • グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン、CDP、EcoVadis、Sedex等への加盟継続と、プラットフォーム上での情報開示による透明性の維持
  • トレーサビリティーの担保による顧客との取引拡大
  • イノベーションの加速、SDGsの目標実現に向けた新製品の開発・提案、販売
  • 炭酸感増強香料(炭酸エンハンサー®)、天然光劣化防止剤等の使用で、ペットボトルの薄肉化や軽量化により容器原材料の省資源化に貢献

ステークホルダーへの情報開示

CDP、EcoVadis、Sedex等のプラットフォームを通じて当社グループのESG対応状況の開示を行うとともに、課題認識と改善活動を推進しています。また、お取引先からのサプライヤー調査への回答も随時行っています。さらに、TCFD及びTNFDの開示提言に基づき、気候変動・自然資本に関するリスク・機会の分析と情報開示を行っています。他にも、WEBサイト上にてサステナビリティレポート(ESGデータブック及びGRIスタンダード内容索引含む)を毎年公開しています。

環境会計

環境保全活動を効率的かつ効果的に進めていくために、環境省の「環境会計ガイドライン」を参考にし、環境会計を実施しています。詳細は「長谷川香料グループ ESGデータブック(PDF)」をご確認ください。

指標・目標

当社グループでは、エネルギー使用量、GHG排出量(スコープ1,2,3)、廃棄物の有効利用率等を指標として、グループ全体の環境マネジメントの推進を図っています。
詳細は「長谷川香料グループ ESGデータブック(PDF)」をご確認ください。