フレーバー官能評価/生理応答計測AVV®(香りの見える化)

“おいしさをUPする

香り”の評価

-喉の筋活動データを

用いた方法-

香りには飲食品の風味を増強し、それらに対する摂食モチベーション(もっと食べたいという感情)を高める効果が認められています。また、こうした「おいしそう・食べたい」という感情は、少なからず嚥下という動作に影響を与えることが予想されます。そこで我々は、喉の筋活動データから、こうした感情を読み取り、ここに香りの影響がどう出るのかを調べました。

この研究成果は2018年10月29-31日に開催された日本味と匂学会(会場:大宮ソニックシティ/埼玉県)でポスター発表を行いました。

香りは "もっと食べたい" という感情を高める
美味しい食事に香りは欠かせない

無香料のマーガリンもしくはHASEAROMA®バターフレーバーを賦香したマーガリンを塗った食パンを嚥下した時の喉の筋活動を表面筋電位計測により測定し、得られた筋活動データから、そのパンを食した人がどの位おいしいと感じたかを予測するという実験を行ないました。おいしさの評価は「おいしい」「どちらでもない」「おいしくない」の3段階で採点し、筋活動データの時間的要素(筋活動時間)、量的要素(面積と振幅)、周波数要素(パワースペクトル密度)から、この官能評価スコアを予測すると高い正解率で予測が可能であることが分かりました。つまり、本研究から次に示す2つの事柄が明らかになりました。

①食パンを「おいしい」と感じた場合と、「おいしくない」と感じた場合で喉の筋活動データに差が出る。

②喉の筋活動を測定することにより、香りが“おいしさUP”に与える影響を評価することができる。