鼻部皮膚温度計測技術で
香りの ❝価値❞ を
見える化する
鼻部皮膚温度計測技術で
香りの ❝価値❞ を
見える化する
香りは気分を整え、ポジティブな感情を生み出すなど、精神的な側面から人々の生活の質を向上させるツールとして期待されています。「好きな香りを嗅いで気分が上がる」といった経験を持つ人も多いのではないでしょうか。近年、世界中で注目されているウェルビーイング(well-being)は、身体的・精神的・社会的に良い状態を指しており、人々がwell-beingを目指すにあたって精神的に満たされることは重要な要素となっています。しかしながら、香りの感情への影響を分かりやすく伝えることは難しい課題です。
そのため、私たちは主観的な香りの評価に加えて生体反応を計測することで、香りによる心理的な影響をより客観的に可視化することを試みてきました。*1*2
関連研究
*1 香料のマスキング効果を評価する手法を開発~鼻部皮膚温度と表情~
*2 ラベンダー精油に対するリラックス効果を嗜好別に見える化~ラベンダーの香りが苦手でもリラックスできるのか?~
生体反応の1つである鼻部皮膚温度の変化は、自律神経活動により制御されることが知られ、例えば、副交感神経が優位な場合、血管が拡張して血流量が増え、結果的に鼻部皮膚温度が上昇します。この知見に基づき、well-beingという観点から、香りによる快状態への変化(疑似頭皮臭のマスキングやリラックス効果)について、EuroSense2024にて報告しました。
当社はこれらの結果を応用することで、生活者が真に満足するような商品開発を実現し、世界中の人々のwell-being向上に貢献していきます。
【学会発表】
この研究成果は2024年9月8日~11日に開催されたEuroSense2024: A Sense of Global Culture 11th Conference on Sensory and Consumer Research(会場:the Royal Dublin Society / Dublin, Ireland)でポスター発表を行いました。