AVV®(香りの見える化)

 

香りのコミュニケーションにおける色の活用③

-iPadアプリケーションを利用した

 対義語の色イメージ比較-

 

 

 私たちは香りのコミュニケーションツールとしての色の可能性を追求しています。

これまでの研究から香りを色で表現したとき、使用される色の傾向(色相やトーン)が似ていれば、その香りの印象もまた類似することが分かってきました。

 そこで、香りや味の印象を表現する言葉に着目しました。香りや味の表現に用いられる言葉として25対の対義語、合計50用語のイメージについて新規に開発したiPadアプリケーションを用いて色で表現したデータを取得しました(図1)。

 その結果、ほぼ全ての対義語は、調和する色も対の関係にあることが判明しました。つまり、色は言葉の意味も表現できることを改めて確認しました(図2) 。

 これらの結果は目に見えない香りや生活者が心に抱くイメージの表現、あるいは香りを表現する言葉の意味を補う手段として色の可能性を強く示唆するものであり、当社の色による表現の特許技術であるAroma Rainbowの可能性を広げるものと考えられます。

 

関連研究

色彩を用いた香りの分類 ~香りは言葉を用いても色を用いても同様に分類できる~(第53回味と匂学会)

香りのコミュニケーションにおける色の活用①~色は香りの印象を反映し、香りを非言語的に表現できる~(第54回味と匂学会)

香りのコミュニケーションにおける色の活用②~香りイメージが「色のトーン」で共有できる可能性~ (第55回味と匂学会)


 【学会発表】

この研究成果は2022年10月20~21日に開催された 第7回 Asia Color Association Conference (ACA) 2022 (台北, オンライン開催)で、「EXPRESSSION OF IMPRESSION WORDS WITH COLOR」の演題で口頭発表を行いました。

本研究は、早稲田大学 若田講師(現・湘南工科大学)と共同で行いました。