フレーバー官能評価/生理応答計測香気分析

ほうじ茶中の

新規重要香気成分の同定

「Identification of a novel aroma-active compound in roasted green teas」と題して国際学会で発表しました。

日本では緑茶を焙煎し、ほうじ茶として飲用する習慣があります。ほうじ茶を淹れた時に立ち昇る香ばしい香気は好ましく、特に一番茶の茶葉を焙煎して作ったほうじ茶において強く感じられます。この淹れたての香ばしさを明らかにするため、詳細な香気分析を行いました。

その結果、ほうじ茶において最も貢献度の高い重要香気成分の1つはこれまでに報告例の無い新規化合物、1-Ethyl-2-(1H-pyrrol-1-ylmethyl)-1H-pyrroleであると同定するに至りました。また、本化合物をほうじ茶に添加することで、香り立ち、香ばしさなどの要素が有意に増大することが官能評価により明らかとなりました。

この研究成果について2018年5月28~31日に開催されたThe 2nd International Flavor and Fragrance Conference(会場:Worldhotel Grand Juna Wuxi/Wuxi, China)でポスター発表を行いました。本発表は、Best poster presentation award Third prizeを受賞しました。