香りによる酸味マスキング効果の評価

17th International Symposium on Olfaction and Taste (ISOT2016)(2016年6月5~9日、横浜)において、香気成分による酸味のマスキング効果の評価についてポスター発表を行いました。唾液は、食べ物をもっと食べたいと感じたときに加えて、酸溶液など刺激に対して反射的にも分泌されます。また、鰹だしを合わせた土佐酢は酸味がまろやかになることが経験的に知られています。本研究では、鰹節の重要香気成分(4Z,7Z)-trideca-4,7-dienal (TDD)を応用したマスキングフレーバーによる酸溶液の酸味強度の低下を、頭部血流計測装置NIRSによる唾液腺血流応答として計測し、香気成分による酸味のマスキング効果を評価できることを示す結果を得ました。尚、本件は第93回日本生理学会大会(2016年3月22~24日、北海道)でもポスター発表を行っております。