フレーバー

緑茶成分が油の品質維持に効果的!

 揚げ物をする際に、油の酸化がどれほど影響を及ぼしているかご存知でしょうか?油を繰り返し使用すると、粘度が増して泡立ちやすくなり、独特のにおいが気になるようになってきませんか?こうした変化の主な原因は「酸化」です。揚げ物のために油を加熱すると酸素と結合しやすくなり酸化が促進します。酸化した油同士で結合すると油の粘度が高くなります。酸化した油が分解した場合は臭いの成分となります。こうした化学反応の積み重ねにより油の酸化が進行し、揚げ物の風味が落ちるため新しい油に交換することになります。

 私たちは油の酸化を抑えることにより、揚げ油の使用期間を延ばす方法を模索しました。そうすることで食品業界の廃油量の減少が可能となり、環境負荷の軽減が期待できます。最近は油の価格も上昇していますので、原材料コストの上昇抑制にもなります。

 酸化防止剤は様々なものがあり、どれが油の酸化抑制に効果的かわかりません。そこで酸化安定度試験やカルボニル価の測定を行い、どの酸化防止剤が有効であるかを実験しました。また、フレーバーリストによる酸化臭の強度評価も実施しました。その結果、油の酸化抑制に最も効果的な組み合わせとして、「緑茶抽出物+没食子酸」が特定されました。この組合せを油に溶けるように製剤化することで、より長く油の品質を維持し、環境とコストの両面でメリットを享受できるようになると考えています。


【学会発表】

この研究成果は2025年3月5日~8日に開催された日本農芸化学会2025年度大会

(会場:札幌コンベンションセンター/北海道)でポスター発表を行いました。