フレーバー香気分析

クリームソースの

「調理感」に寄与する成分を解明

 クリームフレーバーにはスイート系とセイボリー系の2タイプがあります。セイボリー系は、ターゲットとなる香りが様々な食材に由来し、加熱等の調理が加わるため非常に複雑です。そのため、食品とマッチングの高いセイボリー系クリームフレーバー開発には、加熱等の調理工程により付与される好ましい香りである「調理感」の解明が重要です。本研究では、ベルモット酒を使用したクリームソースの香気分析を行い、様々な材料に由来する香気成分と「調理感」に寄与する成分の解明を試みました。

 GC分析の結果、生クリームに由来するメチルケトン類や脂肪酸類、ベルモット酒に由来する2-Phenylethyl alcohol等を主要成分として検出しました。更にGCにおいかぎを行った結果、trans-4,5-Epoxy-2(E)-decenal (メタリック)、4-Hydroxy-2,5-dimethyl-3(2H)-furanone (スイート)、12-Methyltridecanal (ワキシー)等の香気貢献度が高く、生クリーム、ベルモット酒に加え、エシャロット由来の成分が香気に寄与していることが明らかになりました。また、強い「調理感」を感知した箇所について詳細分析を行った結果、「調理感」に寄与する成分として3-Mercapto-2-methylpentanolを同定しました。

 本研究を基に、従来にないタイプのクリームフレーバーを開発することができました。


この研究成果は2023年9月9日~10日に開催された日本調理科学会2023年度大会(会場:県立広島大学/広島県)にて「ベルモット酒を使用したクリームソースの香りに関する研究」の演題で口頭発表およびポスター発表を行いました。